以前のリアタイにあげていた思いつきをこっちにUpし直す際にちょっぴり加筆修正してみた。
実は修正しなかった方がいいかもとか思っている。反省はしていないがめちゃくちゃ後悔している
※Attention※
・天国、閻魔独白
・捏造万歳
・グダグダ加減は(ry
・無駄に読みにくい
以上の事柄が含まれていても大丈夫!という方は追記からどうぞ~。
……タイトルセンスには触れないでくださいorz
「戯言うたい。」
透明になりたいなぁと思った。
全部全部、自分の全部を無だとして、仮に無だとしてそうすれば有しか欲しがらない世界は簡単に無を吐き出してしまうだろうと考えた訳だ。
わぉ。我ながらぶっ飛んだ考え。とても敬遠な地蔵菩薩様とは思えない粋な考えだ。
と、自分自身を過大評価しても仕方ない訳だけど、まぁともかくオレの理論は確立したようで服まで帽子まで見事に綺麗に世界はこのオレと言う無を吐き出した。
地獄の裁判官、十王が長、地蔵菩薩と信仰されたこの閻魔大王を、だ!
もう可笑しくて可笑しくて、それこそ音にしたらキャキャキャと小気味良く笑っているようなものなのだろうけど、生憎声も透明化してるから執務室にさえ響きゃしない。それはそれで詰まらないっちゃ詰まらないけどまぁ、別に怪奇現象を起こしたくて透明になった訳じゃないからそれは諦める事にした。
怪奇現象と言えば最近は物が勝手に動き出すような現象があるらしいけど、ええとそれは何だっけ。あぁそうか、ポルターガイスト。
でもそれを誰に聞いたかまでは覚えてはなかった。まぁそれはきっとどうでもいいから忘れたんだろう。
人間より遥かに膨大とは言えオレにも記憶容量の限界ってモンがある。余計な事は排除するが吉ってもんだ。
しかし一体何が余計で何が余計じゃないんだろう。それがいまいちわからない。
まぁいいさ。余計だと思ったら排除すればいいし、そうじゃないと思えば保存すればいい。それだけの話。
さて、透明になったはいいけどこれからどうしようか。
仕事してもいいけどはてさて此処に来るような奴等は果たして透明になったオレの裁きをどう受けるか。あ、しまった声が透明なんだった。仕事できないじゃん。まぁいっか。
それじゃ書類だけでも纏めておこうかと思って、机に向かって巻物をさらりと眺めながら、今ここに誰か来たらこれはどういう光景かなと考える。面白くて自然と頬が緩んだ。
あ、そうだじゃあ巡回でもしてみようか。足音も透明だから面白味はあまりないんだろうけど、すれ違う顔を見るのもなかなか乙なものだ。
奴等は「閻魔大王」じゃない空虚に見られてどんな顔をしているものかね。
そう思って執務室から外に出た。
外は雪嵐。ごうごう唸る。
本当は寒いんだろうけどオレは無だから関係ない。ただ歩きながら寒そうにしてる極卒を見ると心なしか寒い気がして両の手で自分を抱きしめてみる。勿論意味なんかないからすぐ止めた。
ふむ。オレは荒れてるらしいな。
天気を見ながら思った。オレの統括してる場所はオレこそが世界なんだからオレの気持ちで天気が決まるのは当然だから、雪に嵐イコール相当低く怒ってるって事?うわー嫌だねそれ、何か陰気臭い。
ああ、でもその世界が、その世界の中心たるオレを、無だからと言う理由だけで、こうもあっさり捨てるのには心底可笑しくて笑いが絶えない。腹がよじれる。
くつくつ笑ってたら吹雪が増して、巡回する廊下を過ぎる誰かの足が早くなった。
一様に無口だ。何か喋ればいいのに。つまらん。
巡回にも飽きて横になってみた。
本当はこの床に寝転がる時点で背中には二酸化炭素の液体でも流されたような冷たさが襲いかかるはずなんだけどもやっぱり透明なオレには関係のないことだ。
道行く足がオレの上を、実際にはただの冷たい床を踏みしめて通っていった。全く気付かない。流石透明人間。人間じゃないけど。
さあて何人オレを踏みつけていくかな。と思いながらオレは寝転がった。寝転がり続けた。
先に言うけど、オレに自虐的な趣向はない。加虐の気はあるみたいだけど正直どうでも良かった。
どちらにせよ今のオレは誰に気づかれる訳じゃないから関係ない。無だし。
そんな風に考えてたら鬼男君が向こう側から来るのが見えた。
ああ、そういや鬼男君にとある人の資料取りに行かせたんだっけ。すっかり忘れてた。
帰らないと爪で刺されるかなやっぱり。死にはしないけど痛いんだよね、あれ。
でも帰ったところでオレという無ははじき出されている訳だから、結局は意味なし。詮なきこと。
うーん、オレってば我ながら無頓着。自覚してるけど。
まぁそういう訳だから、オレは鬼男君が過ぎ去るまで、と言うか過ぎ去ってもだけど寝転がり続ける事に決めた。
鬼男君もきっと気付かず踏んでいくんだろう、そう思ってたらぴたりとオレの足元のところで鬼男君は歩くのを止めた。そしてオレに言った。
「その不在すらも、貴方にとっては戯言ですよ。“閻魔大王”」
それを期に世界は急激にオレの不在を嘆き出して仕方ないものだからオレは自らが無であるのをやめてむくりと起き上がった。
浮かび始めたオレに冷気が刺さった。寒い。けど寒いだけで他は支障がない。
そして完全にオレがこの世界でのオレになった頃には、目の前に銀色で赤い目の極卒が、笑みを湛えて立っていた。
***
最後の鬼男君のとこにセリフ入れたらさらにグダグダになった……!orz
無にとけたはずの閻魔を鬼男君が見つけたのは、それが全部閻魔の戯言だと知ってるからです。と言うか彼には閻魔の気配や瘴気でわかるんです。鬼だから。
とかもっともらしい事を言ってみる……けどだめかなこれorz
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