※Attention※
・某SNSにてお友達にになっていただいたとある方へ捧げるバンドパロ
・その方の設定を使わせていただいています
・だが私が使うとショボい
・すみません本当に……orz
・なんか続きそうでいやだ
・そのうち消して再編集の予定
以上の事がOKな方は追記から~♪
『オレと一緒に最高の音楽を作ってみない?』
始まりはほんの些細な事だった。
太子とバンド組んで活動始めて、そこに曽良ってすっごく上手いベースの子引き入れた、ちょうどそんな時期。
オレはいつものように新しいメンバーを探して、適当にライブハウスをはしごしてた。けど、そこはそれ。太子がボーカルやるとは言え、オレだって気に入った子を引き込みたい訳です。組んですぐ解散とかそういう真似はごめんこうむりたい。面倒だし。
そういう訳だからそこんとこも太子にしっかり説明して(と言っても理解しているかどうかは怪しいところ。まぁ太子だから大丈夫でしょ、と思ってるオレもオレだけど)、こうして今メンバーを探しにかかっている。
最高のメンバーで、最高の音楽を。
これ以上にないくらいにキモチイイ音楽を作る。
……なんて妙な願望もっちゃってるもんだから、案の定はかどらない訳だけど。
もうこれで何個ライブハウスをはしごしたかわからない。ライブハウスに居るから皆それなりの腕だってのは伝わるんだけど、オレはこう見えて結構こだわり派な訳です。ただ上手いだけなら探せばそりゃあもう石ころ掘り出すより簡単にごろっごろ出てくる訳だけど、それじゃオレのハートには響かない。
オレがバンドの基準、なんてそんな寝惚けた事言うつもりはさらさらないけど、人ひとりの心にも響かないんじゃ、やっぱり加えても意味ないんじゃね?と言うのが正直な感想。
とまぁ、そんな事を考えながら、今日で何個目になるかわからないライブハウスに足を踏み入れた。そんな時。
「――――――!」
文字通り、魂を揺さぶられるような音を聞いた。
導かれるように足はステージへ向かっていく。その先には、もう何回目にしたかわからない光景が広がっていた。
ボーカル、ベース、ドラムにギターにキーボード。歌っている曲は、よく分からない何か。けどそんな曲やボーカルは正直に言わなくてもどうでも良くて、オレの耳も目もさっきの音の元を探してさまよっていた。
(……いた)
そしてすぐ、それを見つけた。
音の元はギター。弾いてるのは……この前入った曽良君より少し年上ってところか。
見たところ他のメンバーに比べてノリノリって訳でもなく、むしろ黙々と淡々と弾いてる感じだって言うのに、音がメンバーの誰よりもこっちに響いてくる。語りかけてくる。
だからかも知れない。魂を揺さぶるくらいのそれが、同時にオレへ酷く違和感を与えるのも。
この違和感は何だ。気持ち悪いとかそんなんじゃないんだけど、このメンバーは何かがずれている。
と、その考えに沈みそうなところで、ふと全ての音が止んだ。どうやら合わせ練習が終わったらしい。また次に、とボーカルがわざわざマイク越しに語りかけるのが、変に耳障りに思えた。
そこから先のオレの行動と言ったら、韋駄天も舌を巻くんじゃないかってくらいに早かった。
やっぱり一人で黙々と片づけしてるギターの子(他はどうでもいい)へ向かっていって、その子が顔をあげて何か言おうとするまえに一言。
「ねえ、オレと一緒に最高の音作らない?」
「……はぁ?」
当然ながら向こうはいかにも誰だコイツとばかりにオレを見てくる。まぁ、流石に我ながら迅速すぎた感は否めない訳だけど。
「て言うかあんた誰ですか」
「オレ?さすらいのスカウトマン」
「さすらいって……」
「それよりさ、どう?やらない?」
怪しいと思われてるなら思われてるなりに、なんて。とびっきりの笑顔で誘ってみる。
まぁ、答えは大体予想できるけど。
「お断りします」
やっぱりね。
「知らない人についてっちゃいけないと親に教わったので」
「じゃあ名前教えたげるよ。オレは閻魔って言うの。君は?」
「名前なんか聞いてどうするんですか」
「え?だから誘ってるんじゃん。オレ等と一緒に最高の音楽つくろうって」
効果音つけるならにこにこって感じに笑いながら言う。と、相手はいっそう怪しいなこいつ、とばかりにオレを見てきた。
まぁ確かに怪しいかもしんないけど、そんなあからさまされたら流石にオレも傷つくってば……。
「鬼男」
その子――名前教えて貰ったからこれからは鬼男君って呼ぶ事にする――は、大変短い自己紹介をしてくれた後、片付け終わったギターを背負ってオレの隣をすり抜けて行った。
うーん。なかなかクールな子。このオレをスルーしてくなんて。
「……そう。宜しくね、鬼男君」
一応そう投げておいて、オレもこの場所を出る事にした。
目当ての子が帰っちゃったから、ここにはもう用がない。
他のメンバーがこっちを見てたけど、それは見なかったことにした。
***
書いてみましたバンドパロ!
思った以上に難しい……て言うか案が浮かんだ時点でメモでもしとくんだったorz
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